不動産業向け 建物点検チェックシート
建物点検チェックシートは、管理している物件を定期的に見て回り、状態を残す表です。
法定点検が「決められた設備を専門の業者が見る」ものであるのに対して、巡回による点検は「建物全体を管理会社が見る」ものです。法令で義務づけられているわけではありませんが、多くの管理会社が定期的に行っています。
このテンプレートは、見る場所を並べたうえで、対応が必要なものを次につなげる形にしたものです。
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このテンプレートは誰向けですか
- 定期巡回の内容を記録に残したい方
- 放置物や不具合の経過を追いたい方
- オーナーへの提案の材料を集めたい方
どのような場面で使いますか
月1回程度、清掃の日に合わせて巡回します。台風や大雨のあとは臨時に行う形が広く使われています。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- 分類
- 確認する箇所
- 判定
- 状態・気づいたこと
- 写真
- 対応
- 対応区分
- 期限・報告日
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 建物点検チェックシート 【記入例】 | ||||||||
| 管理会社 | 株式会社○○不動産 | |||||||
| 物件名 | ○○ハイツ(物件番号 K-018) | |||||||
| No | 分類 | 確認する箇所 | 判定 | 状態・気づいたこと | 写真 | 対応 | 対応区分 | 期限・報告日 |
| 1 | 外構・外観 | 外壁(南面) | △ | 2階窓下にひび割れ(幅1mm程度)。前回より変化なし | P-01 | 経過を観察。次回も同じ角度で撮影 | 経過観察 | 2026/9/17 |
| 2 | 外構・外観 | 駐輪場 | △ | 放置と思われる自転車が2台(前回から継続) | P-02 | 注意書きを掲示。1か月後に処分の案内 | その場で対応 | 2026/9/20 |
| 3 | 共用部 | 階段・手すり | ○ | 緩みなし。塗装の剥がれもなし | — | — | — | — |
| 4 | 共用部 | 共用灯(1階廊下) | × | 2か所が不点灯 | P-03 | その場でLED電球に交換 | その場で対応 | 2026/8/20 |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 14 KB |
| 更新日 | 2026年8月23日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。管理会社・物件名・点検日などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
建物点検で見る場所
建物点検で見る場所は、次の5つに分かれます。
| 分類 | 見るところ |
|---|---|
| 外構・外観 | 外壁のひび、雨だれ、塀、駐車場・駐輪場、植栽 |
| 共用部 | 階段、廊下、手すり、共用灯、集合ポスト |
| 設備 | 給水設備、排水、消防設備の外観、宅配ボックス |
| 清掃・ごみ | ごみ置場、清掃の状態、放置物 |
| 防犯・安全 | オートロック、防犯カメラ、照明の明るさ、掲示物 |
放置物の欄を必ず持たせます。共用部への私物の放置は、避難の妨げになるだけでなく、放っておくと増えていきます。
巡回の頻度をどう決めるか
巡回の頻度は、物件の規模と管理の形態によって変わります。
一般には、次の形をとっている会社が多くあります。
- 月1回を基本とする
- 清掃の日に合わせて行う
- 台風や大雨のあとは、臨時に行う
ポイントはここです。3つ目を運用に入れておくと、被害の発見が早くなります。屋根や外壁の被害は、次の雨で室内への漏水につながることがあります。
見つけたものを次につなげる
点検で見つけたものは、対応を決めないと記録だけが残ります。実務では、次の形にしている会社が多くあります。
- その場で直せるもの(電球の交換、放置物の注意書き)は、その日に対応する
- 業者の手配が必要なものは、見積りの依頼日を記録に残す
- オーナーの判断が必要なものは、報告の日と回答の日を残す
3つ目は時間がかかります。月次の報告書に載せて判断を仰ぐ形にすると、決まるまでの経過が残ります。
写真を残す
点検の記録は、写真とセットにすると伝わり方が変わります。
一般には、次の形にしている会社が多くあります。
- 気になった箇所は、必ず写真を撮る
- 写真に番号を振り、チェックシートの行と対応させる
- 経過を見る箇所は、毎回同じ角度で撮る
3つ目があると、ひび割れが広がっているかどうかが分かります。オーナーへ修繕を提案するときの材料にもなります。
巡回点検をオーナーへの報告につなげる
巡回点検の記録は、オーナーへの月次報告の中身になります。
管理料を払っているオーナーにとって、管理会社が何をしているかは見えにくい部分です。巡回の記録と写真を添えると、行っていることが伝わります。
実務では、次の形にしている会社が多くあります。
- 月次報告に、巡回の実施日と主な指摘を載せる
- 写真は2枚から3枚に絞り、直したものを中心に選ぶ
- 費用が必要な指摘は、見積りを添えて提案する
2つ目がポイントです。問題ばかりを並べると、管理が行き届いていない印象になります。直した結果まで見せる形にすると、報告の意味が変わります。
よくある質問
法定点検とは別に必要ですか。
法定点検は対象の設備を専門の業者が見るもの、巡回点検は建物全体を管理会社が見るものです。目的が違うため、両方を行っている会社が多くあります。
入居者から指摘のあった箇所はどう扱いますか。
巡回の際に確認し、状態を記録に残す形が扱いやすくなります。指摘の受付日と、確認した日を両方書いておくと、対応にかかった時間が分かります。